聖アウグスティヌス(聖オーガスティン)修道院 St Augustine's Abbey
大聖堂が世界遺産と記したが、正確には他の二つの重要なキリスト教建築物と共に世界文化遺産として登録されているのだ。その二つとは
聖アウグスティヌス修道院と聖マーティン教会(St Martin's Church)である。
聖アウグスティヌス修道院は廃墟なのでパスしようかとも考えたが、イングリッシュ・ヘリテージ(English Heritage)の管理でメンバーは
無料だからという、しょぼい考えで寄ってみることにする。ナビ子ちゃんの案内で城壁に沿って半周回り、道路脇のパーキングに止める。
それらしき案内もない。通行人に尋ねると2人は「知らない」とつれない返事だ。世界遺産だよ? 3人目が「この塀の中だよ。
だけど入り口は知らない」という。4人目でやっと入り口が分かる。入り口で出てくる親子連れと擦れ違っただけで、
他に人は見当たらない。30分余りの滞在中、後から来た若者一人しか会っていない。これが世界遺産か? と再度疑う。
聖アウグスティヌス修道院はカンタベリー大聖堂を創設した聖アウグスティヌスがケント王・エセルバートから城壁のすぐ外に
修道院を建てる許しを得て建てたもので、1538年のヘンリー8世による修道院解散令により閉鎖されるまで発展を遂げた。
閉鎖後は解体されヘンリー8世の4番目の王妃・アン・オブ・クレーヴズ(Anne of Cleves)の宮殿に造り替えられたのだ。
(この結婚は1年と持たなかったというのだから呆れる)
その宮殿は1703年の大嵐で破壊され遺棄されていたものだ。写真下をご覧の通りひどい崩壊具合だ。ここまで崩れると廃墟というよりも遺跡だ。
こうなると廃墟の寂寥感とか哀愁は湧いてこない。虚無感を覚えるのみだ。パスすればよかった
聖マーティン教会は6世紀にその歴史を遡るという。今なお使われている教区教会としてはイングランド最古のものだというが、今日のところはパスする。
Address | Longport, Canterbury, Kent CT1 1PF |
Telephone | 01227 767345 |
Web Site | St Augustine's Abbey |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
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